子どもの精神的な問題に関する、相談窓口は?
皆さん、お加減どうですか?
どうも。「いつも診てる院長」の清水です。
子どもの不登校、自傷行為、家族間の不和、家庭内暴力、非行、いじめ…。
お子さんのことでお悩みのご家庭は、非常に大変ですよね。
1人で抱え込まないで。そういう時は、外部に相談してみましょう。
でも、どこに相談すればいいの?
今日は、そんな疑問にお答えします。
医療機関以外の相談窓口
子どもの精神的変調のお悩みに関する相談窓口は、何も医療機関ばかりではありません。
行政機関から民間に至るまで、悩める親をサポートする場所は広く解放されています。
5歳未満の幼児の場合は、医療機関でできることは限られており、
むしろ福祉の方が重要性が大きいです。
以下の相談窓口を検討してみましょう。
【子ども家庭支援センター】
「どこに相談したらわからない」まさにそんな時に利用できる子どもの相談窓口です。
18歳未満の子育ての悩みに全般的に対応していて、必要であれば専門的な機関を紹介してもらえます。ヘルパーやベビーシッター、一時預かり保育の相談も可能です。
東京都の子ども家庭支援センターhttp://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/kosodate/ouen_navi/center.html
【教育相談センター】
子どもの教育に関わる相談全般を請け負うとされており、いじめや不登校、子どものしつけから子どもの友人関係まで幅広くカバーしています。相談は原則無料。教育相談員などの専門家が対応しています。
東京都の教育相談センター
http://www.e-sodan.metro.tokyo.jp/
【こどもの人権110番】
法務局が運営する電話相談窓口です。いじめや体罰、不登校や親による暴力・暴言など子どもの人権に関わる相談をすることができます。子ども、大人関係なく相談可能です。基本的に無料。
法務省:子どもの人権110
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
【ヤング・テレホン・コーナー】
警視庁が運営している電話相談窓口です。警察官が対応するだけあって、未成年の出会い系サイト絡みの利用、無断外泊、万引き、暴力など非行と関係ある相談が多く寄せられるようですが、親や友人関係のお悩み、将来への不安などの悩み相談にも対応しています。
警視庁 ヤング・テレホン・コーナー
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/sodan/shonen/young.html
【24時間子どもSOSダイヤル】
文部科学省が運営している電話相談窓口です。子ども、保護者問わず24時間相談することができます。子どものいじめ、その他のトラブル相談全般を請け負い、電話をかけた地域の教育委員会の相談窓口につながります。
文部科学省 24時間子どもSOSダイヤル
https://www.mext.go.jp/ijime/detail/dial.htm
【引きこもり地域支援センター】
厚生労働省が統括している、引きこもりに特化した相談窓口です。相談員が相談支援を行うほか、同じ悩みを抱える人たちが悩みを共有するコミュニティーを紹介しています。
厚生労働省 みんなでシェアするWebコミュニティー
https://hikikomori-voice-station.mhlw.go.jp/
医療機関の相談窓口は、児童精神科(思春期外来)
医療機関が解放している窓口は、児童精神科です。
主に中学生程度までのお子さんの精神疾患を診ていて、
お子さんの悩みや症状が、『医学的な疾患によるものである』という
考え方から問題解決を図ります。
それゆえ、いわゆる「普通らしくない症状」が出ている時には特に力になってくれるでしょう。
児童精神科と(普通の)精神科との違い
児童精神科では、
一般精神科で数多く扱う統合失調症、うつ病・双極性障害などの気分障害、他にも不安障害、適応障害なども診ているのですが、
思春期から不適応場面が目立つ発達障害の症例、素行障害、愛着障害、分離不安障害や選択性緘黙、チック障害などが比較的多く診るのが特徴的です。
また一般的な精神科に比べて、児童精神科では
本人の疾患の背景にある様々な問題(家族関係、友人関係、先生ー生徒関係、社会的背景)が複雑に絡み合っている患者が多く、
必要に応じて児童相談所、保健所、精神保健福祉センター、発達障害者支援センター、子ども家庭支援センターなどの機関と地域連携をとる必要があるため、
児童精神科医は医学的知識以外にも幅広い知識とコミュニケーション能力が求められます。
小児科医出身の先生も多いため、内科領域に詳しい傾向にあるのも安心ですね。
また、診察においては言語能力が未発達であり、診察そのものに対する不安が強い児童を扱うため、
どのようにしたら緊張をとることができるのかトレーニングを受けており、
立ち振る舞いも柔和であることが多いです。
かく言う私も、児童精神科で数ヶ月研修を受けた事があるのですが…
クスリの使い方を学ぶことは皆無で、
小児患者のお誕生日会の出し物を考えたり、
患者との面接のダメ出しを受けていただけでした(笑)
当時は、「全然医者っぽい事を教えてくれんな!😤」と嘆いていましたが、
今思えば、それが小児を診る上での必要な能力を身につけるための
トレーニングだったんだと痛感しています。
新宿区の児童精神科なら、ライトメンタルクリニックへ!
いかがでしたでしょうか?
今日は、子どもの精神なお悩みの相談窓口と、児童精神科と精神科の違いについてのお話しでした。
相談窓口は、医療機関だけではありません!まずは、
1人で悩まず、ヘルプを出すことから一歩踏み出してみるのは如何でしょうか。
そして、医療機関であれば、当院への受診もご検討ください。
実際。児童精神科医はそう多くはなく、
トレーニングを受けられるところも多くないのが現実です。
当院は土曜に児童精神科を解放していますよ!
それでは皆さん、お大事に。
【引用・参考文献】
・齋藤万比古 子どもの心の処方箋ガイド 2014 中山書店
更新:2024.8.29
ライトメンタルクリニック院長
精神科専門医/精神保健指定医/認知症サポート医/薬物療法研修会修了/ECT実施者講習会修了