【TMSより安くて負担が少ない治療 2週間20,000円】tDCS お薬以外の選択肢
1. tDCSとは
tDCSの概要
tDCSの原理と効果
うつ状態になると、脳血流や脳代謝に異常をきたすとされています。tDCSは、電極から経皮的に電流を流すことにより、脳血流を変化させたり、神経伝達物質を介して特定の大脳皮質の領域の興奮性を変化させ、神経伝達を増強させることで効果を発揮すると推定されています。
その他、神経の可塑性を誘導し、神経ネットワークの構造を変化させる可能性が示唆されています。うつ病におけるうつ状態や不眠、物質使用障害の渇望、統合失調症の無気力や感情平板化、自閉など(陰性症状)、高ストレス状態などへの有効性が期待されています。他にも、まだエビデンスの蓄積が十分とは言えないものの、ADHDの不注意、統合失調症の認知機能低下、双極性障害のうつ状態や全般性不安障害、PTSDなどに有効性が示唆されています。
信頼性があり、効果量が大きいもの:◎
信頼性性があり、中程度の効果が期待できるもの:○
エビデンスの蓄積が不十分であり、まだ研究段階のもの:?
効果量が小、あるいはデータの信頼性に欠けるもの:△
有効性が否定されつつあるもの:×
・Stella Rosson et al. Brain stimulation and other biological non-pharmacological interventions in mental disorders: an umbrella review. Neurosci Biobehav Rev. 2022 Aug;139:104743.
・Erickson Duarte Bonifácio de Assis et al. Effects of rTMS and tDCS on neuropathic pain after brachial plexus injury: a randomized placebo-controlled pilot study.January 2022 Scientific Reports 12(1)
・Xiaodong Liu. et al. Review of Noninvasive or Minimally Invasive Deep Brain StimulationFront. Behav. Neurosci.,18 January 2022
・Eliclebysson Rodrigo da Silva et al. Effects of Transcranial Direct Current Stimulation on Memory of Elderly People with Mild Cognitive Impairment or Alzheimer’s Disease: A Systematic Review. J Cent Nerv Syst Dis. 2022
・Saviana Antonella et al. BarbatiTuning brain networks: The emerging role of transcranial direct current stimulation on structural plasticity.Front. Cell. Neurosci., 21 July 2022 Sec. Cellular Neuropathology
・Yiting Shen et al. Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation and Transcranial Direct Current Stimulation as Treatment of Poststroke Depression: A Systematic Review and Meta-analysis Neurologist 2022 Jul 1;27(4):177-182.
・Kun Hu et al. Effects of Transcranial Direct Current Stimulation on Upper Limb Muscle Strength and Endurance in Healthy Individuals: A Systematic Review and Meta-Analysis. Front. Physiol., 09 March 2022
・Qing Li et al. Transcranial Direct Current Stimulation of the Dorsolateral Prefrontal Cortex for Treatment of Neuropsychiatric Disorders. Front Behav Neurosci 2022 May 25.
・Mohammad Ali Salehinejad et al. A systematic review of randomized controlled trials on efficacy and safety of transcranial direct current stimulation in major neurodevelopmental disorders: ADHD, autism, and dyslexia. Brain and behavior Volume12, Issue9 September 2022.
薬機法に承認されていない医療機器の使用について
未承認医薬品等であることの明示
本治療に用いる機器は医薬品医療機器等法上の承認を受けたものではなく、その効果について承認されておりません。
入手経路等
当治療に用いる機器は、米カプロトン社の製品です。機器は同社より個人輸入にて入手しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示
国内で薬事承認されている医療器機器等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
研究報告では電極接触部位の頭皮のかゆみ、火傷、痛みのほか、耳鳴りや神経過敏、被刺激性亢進などのリスクも報告されています。また、頭蓋内電極留置後やペースメーカー留置後の方は、誤作動を誘発する恐れがあるため、本治療を行う事は推奨されていません。
※厚生労働省「個人輸入について注意すべき医薬品等について」
他の治療(薬物療法、TMS)との違い
TMS(経頭蓋磁気刺激療法)との違いについて
tDCSに似たような治療法として、TMS(経頭蓋磁気刺激療法)が挙げられます。tDCSはTMSよりも精神疾患に対する研究の蓄積量が少なく、TMSが100とするとtDCSは30〜40程度の信頼性しかありません。ただし、通院が必要なTMSに対し、tDCSは機器を貸与し、自宅で治療を行っていただくことができ、またTMSと比較し安価であるため、治療の継続のしやすさで勝ります。その結果として、人によってはTMSよりも効果が期待できます。
tDCSのメリット
薬物を使用しない
tDCSは薬物を使用しない治療法であり、薬物療法による改善がみられなかった方にもおすすめできる治療法です。なお、薬物療法をはじめとした他の治療法との併用も可能です。
自宅で実施可能
tDCSにおいては、当院から機器を貸与し、自宅にて施術を行っていただきますので、通院の必要はなく、毎日治療可能のため効果を出すことが期待できます。オンライン診療も可能です。
安全性が高い
tDCSは、従来の薬物療法と比較して副作用が少なく、重篤な副作用の報告もなく、安全性が高い治療法です。
トータルコストが低い
tDCSに似た治療法としてのTMS(経頭蓋磁気刺激療法)などと比べて、コストを抑えることが期待できます。
注意事項
※次に該当する場合は、治療を受けることができません
・頭蓋内金属、ペースメーカー留置後の方
・てんかんの治療中の方
・電極の留置部位に炎症や過敏症がある方
・妊娠中の方
※その他、医師が治療不可と判断した場合
2. 診療メニュー
【来院】tDCS外来
来院していただき、直接機材の使い方をご案内の上、貸与して治療するものです。お試し5分が可能です。
5分間 5,500円(税込)
2週間 20,000円(税込)
4週間 38,000円(税込)
8週間 72,000円(税込)
12週間 102,000円(税込)
※治療されない場合、診察料5500円(税込)頂戴します
【オンライン】tDCS外来
オンラインで使用法を案内し、機材は送付して治療するものです。
2週間 20,000円(税込)
4週間 38,000円(税込)
8週間 72,000円(税込)
12週間 102,000円(税込)
※送料1,100円、システム利用料5,500円が別途かかります。なお、治療期間は受診日からカウントされますが、返送していただき当院に機材が届くまで7日間の猶予期間があります。詳細はお問い合わせ下さい。
一時預かり金として10,000円お預かりします
(機材返却時にお返しします)。
tDCS治療開始
機器を貸与しますので、ご自身でtDCS治療を開始して下さい。
病態や重症度により、効果には個人差があります。
経過の中で生じた相談につきましては、Webから医師によるフォローアップ診察の予約をとることができます(※自由診療)。
tDCS治療開始
機器を貸与しますので、ご自身でtDCS治療を開始して下さい。
病態や重症度により、効果には個人差があります。
経過の中で生じた相談につきましては、Webから医師によるフォローアップ診察の予約をとることができます(※自由診療)。