人間関係に役立つ心理学
嫌われるから好かれるに変える心理学
人は、一旦好かれるとどんどん好きになるし、
嫌われるとどんどん嫌いになります。
なぜなら、好きと感じるとその人の好きの理由を意識的に探すようになり、
嫌いになればその逆が生じるからです。
つまり、人は感情によって物事を解釈・判断するようにできているからです(感情一致効果)。
ということは・・・一旦「好き」「嫌い」と判断されると、それを覆すのは困難ということになります。
・・・ただぁ〜〜!!!
それを覆す簡単な方法があるのです。
それは、
「小さなお願いを繰り返す」んです。
みなさんは、どんな人のお願いを聞いてあげたいですか?
「日頃お世話になっている」
「感謝している」
「好きだから」
など。
基本、関係性がポジティブな人のお願いを聞いてあげたいじゃないですか?
なので。
敢えて、嫌いな人に「小さな」お願いをしてみます。
嫌いな人のお願いなど、普通なら断りたいものですが、
そこで「小さな」お願いなら、聞いてくれる可能性が高まりますよね。
嫌いだなあという感情と、通常好きな人に対する「お願いを聞く」という行動は相反するものなので、
もやもやが生じます。このもやもやを、認知的不協和といい、人はこれを解消しようとします。
小さなお願いをしぶしぶ聞いてあげたあと、
圧倒的に感謝されるプロセスを繰り返していくと、
「・・・あれ?いいところあるかも?」と脳が錯覚し、
認知的不協和が解消され、嫌いが好きに上書きされるのです。
言いたくないことを引き出す心理学
対話の中で、言いにくいことを引き出す方法があります。
①「仮定の話」として切り出す
②見当違いの話を切り出す
③自己開示を使う
などです。
①からいきましょう。
「仮定の話として切り出す」というのは、
「例えば」「一般論でいうと」「もしかして」「仮の話ですが」
などの枕詞を使うのです。
就職面接で、
「昇給は具体的に勤続年数どれくらいで、いくら貰えますか?」
と聞かれると、面接官は
「めんどうくさい求職者だな」「お金にガメツイのだろうか」
とネガティブなイメージを抱くでしょう。
仮定の話として切り出すと、
「例えばの話ですが・・・部署のリーダーになったら50万円くらい年収があがりますか?」
と言われると、幾分嫌な印象がなくなり、面接官も質問に答えやすくなります。
次は②「見当違いの話を切り出す」です。
女性を口説き中の男性を例に紹介します。
「あのさ、これまで何人の人と経験してきたの?50人くらい?」
「え?・・・そんな多いわけないじゃないですか!6人くらいですよ」
通常は話しにくいことも、検討違いな話や間違っている話を振られると、
つい訂正したくなり、本当のことを漏らしてしまいます。
最後は③自己開示です。
友達と話している場面を想像してみてください。
「ここだけの話なんだけど・・・私は◯◯君のことが好きなの」
「ええっ!意外だね!私は隣のクラスの△君が好き・・・」
人は自らの秘密や弱みを話をされると、
無意識に警戒心が緩み、ガードが甘くなってしまいます。
まとめ
いかがでしょうか。
今日は、「人間関係に役立つ心理学」をご紹介しました。
今後も引き続き、役立つ心理学の記事を書いていきます。
コメント、お待ちしております。
それでは皆さん、お大事に。
更新:2024.7.14
ライトメンタルクリニック院長
日本精神神経学会認定専門医/精神保健指定医/薬物療法研修会修了/認知症サポート医
【引用・参考文献】
・上岡真司 効きすぎて中毒になる 最強の心理学 すばる舎 2023.4
・ゆうきゆう ココロの悩みがスッキリする マンガ 心理学大全 西東社 2023.6
・ゆうきゆう 人のココロの裏を読む マンガ ズルい心理学大全 西東社 2023.12